与信に関する基本方針(クレジットポリシー)

  当組合は管内の組合員を基本構成員とし、組合員の経済的・社会的地位の向上を図ることを第一義的な使命として担うとともに、農業金融機関および地域金融機関として農業およびその関連産業をはじめとする地域産業の振興、ならびに地域社会の活性化・発展等に寄与するという使命を併せ持っている。

  これらの使命を遂行するためには、組合員等利用者の金融ニーズに応えるとともに組合経営の安定性・健全性を維持しつつ、適切な与信を通じて資金を地域社会へ還元する事が重要である。

  この方針は、当組合の使命とそれを遂行する手段としての与信の重要性を踏まえ、かつ金融機関としての公共性と社会的責任を強く認識し、貸出をはじめ全ての与信に関する基本事項を定めるものである。

 

1. 与信は次に掲げる事項を基本方針として行うものである。

(1) 農業協同組合法はじめ与信業務に関連する法令および組合内諸規程等を遵守し、社会的規範におとることなく、誠実かつ公正な与信を行う。

(2) 与信を行おうとする先の信用力・資金使途の妥当性・返済能力・与信の集中度合い等を十分に把握・検討して、資金の流動性にも配慮しつつ、当組合の使命および公共性・社会的責任の観点から、その適格性を確認したうえで与信を行う。

(3) リスクとリターンを適正に評価・判断し、安定的な収益が確保できる与信を行う。

 

2. 与信の中でも貸出については、上記の与信全般に関する基本方針に加え、次の基本方針の基に行うものとする。

(1) 貸出先と当組合の双方の成長・発展に資する貸出を行うことを旨とし、社会的正義に反する貸出、社会通念上許されない貸出、投機的資金への貸出および返済不能を糊塗する貸出等は行ってはならない。

(2) 貸出金額・貸出期間・返済方法については、資金使途や返済財源を十分に調査・把握した上で、必要かつ妥当な金額、適正な期間・方法を設定する。なお、長期の貸出にあたっては、資金の固定化を避けるため分割返済を基本とする。

(3) 担保価値や保証能力の評価は保守的なスタンスで臨むこととするが、安易に担保・保証に依存した貸出は行わない。

(4) 職制規程等にもとづき貸出の審査・決定の手続きを適正に行うこととする。また、営業部門から独立した審査部門において二次審査を行い、健全な相互牽制体制を確保する。

(5) 事業性資金については業況・財務内容等にもとづき貸出先の状況を把握のうえ、その評価を行うことにより信用リスク管理を適切に行う。

(6) 貸出契約およびこれにともなう担保・保証契約の締結にあたっては、契約相手に対し適切な説明を行う。

(7) マニュアル等にもとづいた厳正な自己査定を実施して、常に自らの資産状況を正確に把握することにより資産の健全化を図る。